開志専門職大学ならではの学び方や特徴的な講義、学生の取り組みについてご紹介する<開志のまなび>。今回は事業創造学部の2年生が行った「『新規商品開発・販売実習Ⅰ』実習成果報告会」の様子をレポートします。
実習先企業ごとのチームに分かれ、取り組み内容についてプレゼンテーション
2021年7月20日(火)に紫竹山キャンパスで行われた、事業創造学部の2年生による「新規商品開発・販売実習Ⅰ」実習成果報告会。第1期に実施した企業内実習(臨地実務実習)の成果を、実習先企業ごとの9チームに分かれてプレゼンテーション形式で報告しました。チームごとに、発表の概要と当日の様子をご紹介します。
■株式会社ニイガタスタイル
「株式会社ニイガタスタイル」チームは、2班に分かれ、大学生向けのフルオーダーユニフォームをデザインする「Full-Match」、介護施設で年配の方向けに行う衣料品の出張販売「High-Color」の2案を企画。コンセプトから利益を生み出す仕組み作りまで、ゼロからファッションビジネスについて考えました。
指導ご担当の山崎様からは「指導する立場でありながら日を追うごとに学生が成長する姿を頼もしく感じ、学びの素晴らしさをあらためて思い返す日々でした。学生の皆さんに『仕事の楽しさ』が伝わっていれば嬉しいです」とコメントを頂きました。
■愛宕商事株式会社
「愛宕商事株式会社」チームは、旅行事業部での実習において「パッケージツアーの開発」に取り組みました。パッケージツアーのメリットやデメリットについて学生にアンケート・ヒアリングを行い、テーマパークが舞台の謎解きイベントを主体としたパッケージツアー「HUNTREND(ハントレンド)」を企画提案しました。第2部のポスターセッションでは、実際にツアーを体験できるブースも設置!
指導ご担当の三ヶ月様からは「何度もPDCAサイクルを回し、行き着いたのがこの『HUNTREND』。コロナ禍で旅行業界が厳しい状況に置かれる中、学生の皆さんに調査をしてもらったり、トレンドを教えてもらったりと、我々にとっても学びの多い3カ月でした」とのお言葉を頂きました。
■株式会社NSGアカデミー
学習塾を中心とした教育関連事業を運営する「株式会社NSGアカデミー」チームは、都市部と地方の学生をオンラインで結び、そこに一般企業と教育サービス企業が参加する4者交流会「BRIDGE」を提案。生徒や保護者がそれぞれ初対面の人と交流し、普段は得ることができない企業からの視点を得ることで問題解決を図り、コミュニケーション力や自主性を育てるサービスを企画しました。
■株式会社イタリア軒
「株式会社イタリア軒」チームは、ホテルイタリア軒に20代~30代の客層を呼び込むことを課題に「大正浪漫」を体験できる宿泊プランを提案。若年層向けを意識し、Instagram風のタテ型資料で印象的なプレゼンを行いました。
ご指導担当の高野様は「イタリア軒の中だけでなく古町界隈、競合ホテルまで見学に行ってくれて、私たちが普段行っている会議では絶対に出てこない『エモい』をキーワードに、斬新な企画を考えてくれました。新しい発想のヒントを頂き感謝しています」といったお言葉を頂きました。
■株式会社Sight
「にいがた総おどり」のプロデュースを手掛ける「株式会社Sight」チームは、動画や音楽を効果的に使い、見ている人を巻き込む斬新なプレゼンテーションを行いました。また、今年のにいがた総おどりをSNSでオンラインからも盛り上げるべく、ご当地アイドル・NGT48との共同企画をTikTok・Instagramを使って進行しています。こちらのチームは実習終了後も、9月に実施されるにいがた総おどりの本番まで企画の運営を行っていくそうです。
プレゼンの最後には、指導を担当された能登様へ感謝の言葉と花束の贈呈がありました。
■新潟綜合警備保障株式会社
「新潟綜合警備保障株式会社」チームは、多様な事業展開をする同社の強みを生かした、既存契約先への新サービス「アルビニ」を企画。ALSOK×コンビニを意味するキャッシュレス無人コンビニ「アルビニ」のコンセプトや事業構造について、具体的なプレゼンを行いました。
指導ご担当の平林様からは「想定外な状況に臨機応変に対応してくれた学生のみなさんに大変感謝しています。この実習をイベントとして終わらせることなく、社内に持ち帰って反映させていただきます」とのコメントがありました。
■株式会社マグネット
ものづくりの町・燕市にある「株式会社マグネット」チームは、ものづくりの過程で生まれる廃材に注目。「廃材で美しい世界を創出する」をテーマに、廃材の新たな流通ルートの整備と、廃材を使って作る新素材「NEW+one」(ニュートン)の開発プロジェクト「DIGLOTs」(ディグロッツ)の発足を発表しました。メンバー紹介を含むコンセプトムービーも制作し、循環性を意識した人と社会に優しい事業テーマを元に、力の入ったプレゼンテーションを展開。こちらのチームは、実習期間終了後も引き続きプロジェクトを進めていきます。
■グローカルマーケティング株式会社
「グローカルマーケティング株式会社」チームは、同社の主力事業・子育て世代向けの情報発信ポータル「トキっ子くらぶ」のアプリ化を企画。マーケティングの基本となる考え方や、「何事も目的をもって、最終目標とする地点をしっかり決めてから行動する」といった理念など、実習先から働き方のヒントを多く得られたようです。
■リコージャパン株式会社 新潟支社
現代の働き方に合わせた新たなオフィス環境について学んだ「リコージャパン株式会社 新潟支社」チーム。企業研究、同社で扱う商品の販売実習などを体験した後、出された課題は「学生生活をより良くするには?」。このテーマを元に、学生が勉強に取り組みやすい環境について検討し、ロッカーの設置や用途に合った自習スペース、他学部との交流機会の創出など、具体的なアイデアが提案されました。
発表スタイルの違いはありながら、どのチームも聞く人に伝わるよう工夫を凝らした資料や話し方でプレゼンテーションが行われ、他チームはもちろん、来学した実習先企業の方や後輩たちからも大きな拍手が贈られました。
■<第2部>実習先ごとに教室を分かれ、個性あふれるポスターセッション
続いての第2部は、ポスターセッション。実習先企業ごとに9つの教室に分かれ、第 1 部のプレゼン内容に関する質疑応答や補足説明等を10分間×4回転で行いました。各社趣向を凝らしたディスプレーや空間作りを行ってゲストを迎えた様子を、各チームの写真とともにお伝えします。
▲上段:イノベーション力研究所で発表を行った「リコージャパン株式会社 新潟支社」チーム。
下段:「株式会社イタリア軒」チーム。プレゼンを見学した1年生の後輩にあらためて企画趣旨などを説明。
▲上段:企画したパッケージツアー「HUNTREND」の謎解き体験を部屋の中に再現した「愛宕商事株式会社」チーム。
下段:洋服をディスプレーし、空間づくりにもこだわった「株式会社ニイガタスタイル」チーム。
▲上段:アプリ事業について詳細に説明を行った「グローカルマーケティング株式会社」チーム。
下段:「株式会社NSGアカデミー」チームは壁に資料をディスプレーし、教員に向けて事業概要をあらためて解説。
▲上段:SNSを使った企画を説明する「株式会社Sight」チーム。チームワークを高めるため、ユニフォームも制作!
下段:コンビニ無人化計画「アルビニ」の説明を行った「新潟綜合警備保障株式会社」チーム。
▲上段:実習をきっかけに、企業との共同プロジェクト「DIGLOTs」をスタートさせた「株式会社マグネット」チーム。
どのチームも、来場したゲストや教職員、クラスメイトや後輩たちに向けて、熱心に企画を解説する姿が印象的でした。
盛り上がりを見せた第2部を終え、最後に株式会社マグネット 代表取締役 武田修美様より全体講評を頂きました。
「自分の学生時代を思い返し、学校行事の際に周りの大人や先生が楽しそうにしているのを見て、学校生活が楽しいなと感じたことを思い出しました。学校とは、みなさんの可能性を引き出して未来につなげる場所だと思っています。そこに、実習先企業という形で関われたことを光栄に思います。これから入ってくる後輩にも、みなさんの熱い想いを届けてください」。
1年次の「企業内実習Ⅰ」で身に付けた基礎力を持って臨んだ「新規商品開発・販売実習Ⅰ」。今後も事業創造学部では、ビジネスの現場での学びを経て、チームワークと実践力を高めていきます。