開志専門職大学ならではの学び方や特徴的な講義、学生の取り組みについてご紹介する<開志のまなび>。
今回は、事業創造学部1年次3・4期の必修科目「ビジネスプランの基礎」(担当:古屋光俊教授)にて行われた、沖電気工業株式会社(OKI) 執行役員 イノベーション責任者(CINO)兼 技術責任者(CTO)藤原雄彦様の特別講義をレポートします。
大企業におけるイノベーションの起こし方
前半は藤原様による特別講演。「OKIのイノベーションと求められる人材」と題し、OKIで実際に行われている、他社にはない、全く新しいイノベーション創出の取り組みについてご説明頂きました。
大企業でイノベーションを生み出すため、OKI 森社長のリーダーシップにより、壮大かつ全社的な仕組みを構築。すでに、OKIの社内ビジネスプランコンテストを勝ち抜いた多くの“企業内起業家”が続々と誕生しています。
そうした社員のアイデアによる、OKI技術を活用した異業種との様々な共創事例をご紹介いただき、学生も『自ら起業する道だけでなく、企業に所属しながら、こんな風に新規事業を生み出すことができるのか』と、リアルに学習することができました。
学生の事業計画を藤原様へプレゼンテーション
講義の後半では、学生から藤原様へ、事業計画のプレゼンテーションが行われました。
本講義「ビジネスプランの基礎」は、実現可能なビジネスプランをチームで考え、事業計画を策定する実習科目です。学生たちは4、5人のグループに分かれ、自分達のアイデアに対して仮説と検証を繰り返し、本当に売れる商品やサービスになるか、グループで繰り返し議論を行いながら、事業計画を完成させました。
学生からは「雨水を利用した、家庭用の水力発電機」「スキー場への送迎と宿泊場所の提供サービス」等の事業提案があり、各チーム約3分間でプレゼンテーションを実施。事業コンセプトやターゲット、事業が顧客にもたらす提供価値、売上予測等を説明しました。
藤原様からは、学生の事業計画一つ一つに対して丁寧なコメントを頂きました。
総評では「全体的に、どの事業計画も『顧客セグメント』にもっとこだわると良い。ターゲットの悩みや、誰に対してのビジネスなのか、実現手段や自社の独自リソース、競合との差別化を意識することが大切です。」といったアドバイスがあり、学生たちにとって大きな学びを得られる時間となりました。
講義を終え、学生に感想を聞きました。
■事業創造学部1年 横山紗子さん(新潟県・新潟商業高等学校出身)
―講義の感想を教えてください。
「ビジネスモデルの設計では『誰が、何を、どうやって』と順番に考えることで統一された質の高いビジネスモデルが完成する、と教えていただき、古屋先生の講義で学んだことにプラスアルファの知識を得ることができ、とても勉強になりました。」
―チームで事業計画を考える際、大変だったことや印象に残っていることはありますか?
「競合他社とは違う点、競合他社よりも秀でている点を考えることが難しかったです。」
―事業計画に対して、藤原様にコメントを頂いた感想や学びを教えてください。
「私たちは今回、宿泊施設や観光地情報も掲載された、新潟の飲食店特化型アプリ事業を提案しました。藤原様から『競合が多い事業計画だが、地方特化型という珍しい事業案で素晴らしい』とのお言葉を頂き、チームで模索したことが成果として出ていて嬉しく思いました!」
■事業創造学部1年 佐藤幹人さん(新潟県・新潟東高等学校出身)
―講演を聴講した感想を教えてください。
「これからの社会には『起こりうる変化に対し敏感に反応し、新たな技術や社会を生み出す人財・周りの人の長所や才能を引き出すことのできる人材が必要になってくる』というお話があり、とても勉強になりました。」
―チームで事業計画を考える際、大変だったことや印象に残っていることはありますか?
「私たちのチームは『さまざまな悩みを抱える学生たちに、日頃のモチベーションを提供するカウンセリング事業』を提案しました。リーダーとして、メンバーのさまざまな意見を取り入れて合体させること、また多くの同業者がいる中でどのように事業の差別化を図り、売り上げを伸ばしていくかを考えることが大変でした。」
―事業計画に対して、藤原様にコメントを頂いた感想や学びを教えてください。
「藤原様からプレゼンの技術を褒めていただき『この才能は誰でも持っているものではない』と仰っていただいたことがとても嬉しく、この才能を伸ばしていこうと思いました。また、事業計画を伝える上で、目的やターゲットを分かりやすく詳細にすることが重要だと学びました。」
藤原様、ありがとうございました。
こうした講義の様子は、今後もHPなどでレポートしていきます。