アニメ・マンガ学部では、2022年9月13日(火)~16日(金)の4日間にわたり、三次元空間を整合的に二次元の平面に再現する技法「透視図法基礎」の夏季集中講義を行いました。
今回講師を務めていただいたのは、アニメーション監督・アニメーターの芦野芳晴先生です。
<芦野芳晴先生 略歴>
1986年に『めぞん一刻』や『機動戦士ガンダムZZ』の動画を担当してキャリアをスタートし、数々のアニメ制作会社でアニメーターとして活躍。2009年に初監督を務めた映画『ファースト・スクワッド』は、モスクワ映画祭に出品され、特別賞「コメルサント賞」を受賞した。その後、アニメーターとして『魔法少女まどか☆マギカ』や『ちはやふる』シリーズ、『偽物語』等の人気作で絵コンテを担当。2014年の『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』、2019年のNetlfixオリジナルアニメーション『聖闘士星矢:Knights of the Zodiac』で監督を務める。
数々のアニメーション作品制作に携わってきた芦野先生から、アニメーターに求められる画力の基礎を支える透視図法について学ぶ今回の夏季集中講義。
実際に学生自らカメラを手に取って写真を撮影し、その写真を透視図法を用いて描く課題、他にも鏡や水面に映ったものや人間を描く課題などが出され、学生は試行錯誤しながらも真剣に課題に取り組み、その場で芦野先生からアドバイスをいただきました。
<学生の感想①>集中講座を終えて・・・
■アニメ・マンガ学部 1年 森山凜さん(新潟県 新潟中央高校出身)
最初は、透視図法について何も知らない状態だったので不安でしたが、分かりやすく丁寧な説明や芦野先生のサポートがあり、理解しながら課題に取り組むことができました。芦野先生から多くのお話を伺うことができましたが、その中でも印象に残っているのは「最初から完璧に描けていたわけではない」というお話です。たくさんの絵を描き、練習を重ねることで技術が身につくのだと感じました。今回学んだことを忘れないようにより多くの絵を描いていこうと思います。
<学生の感想②>集中講座を終えて・・・
■アニメ・マンガ学部 1年 片柳 耀能さん(ニュージーランド Rangitoto College)
今回の透視図法の集中講義では、基礎の部分をひとつずつ丁寧に理解し、それを応用した形のものを学んでいきました、例えば、透視図法を用いた円柱の描き方を学び、そこからテーブルに置かれた食器を描くなどです、頭では理解出来ていても、実際に描くとなると非常に難しく、かなり苦戦しました。授業の中で先生がこの透視図法を用いた描き方はプロとして働くうえで必要な最低限のこととおっしゃっており、自分自身の現状と課題を認識できた有意義な時間でした。