事業創造学部

加茂市の空き家問題を解決する新規事業を提案!(堀内組様)

更新日 2026.01.16

事業創造学部3年次「企業内実習Ⅲ」として、株式会社堀内組様にご協力いただき、2025年10〜12月にかけて実習が行われました。本実習は、企業や業界への理解を深め、課題を分析・抽出し、経営知識を活用した解決策を提案する授業科目です。地域産業の活性化に貢献する実践力と将来を見据えたキャリア意識を養うことを目的とした実習です。

■実習先企業紹介

株式会社堀内組は、嘉永年間に信濃川の水運業から始まり、175年以上にわたり地域インフラを支えてきた企業です。現在は土木工事・建築工事・防災関連事業を中心に展開し、「社会に選ばれる組織づくり」を掲げて地域課題の解決に取り組んでいる。加茂市に深く根ざし、地域住民と行政との信頼関係を大切にしながら、持続可能なまちづくりを推進している点が特徴です。

■実習内容(テーマ)

実習では、堀内組の方針である「地域の課題を自ら見つけ行動する」取り組みの一環として、加茂市の空き家問題を解決する新規事業提案をテーマに活動しました。少子高齢化や交流機会の減少、若者の居場所不足、生活困窮層の増加、フードロスなど、地域が抱える複合的課題を整理し、空き家を活用した交流拠点づくりを検討しました。アンケート調査やヒアリングを行い、地域に求められる機能を具体化しながら、新事業の方向性を企画しました。

実際に活用を行う空き家

■提案内容

提案した施設名は「かもんベース」。

加茂(Kamo)× Come on! の意味を込め、誰もが気軽に立ち寄れる“地域の基地” がコンセプトです。加茂駅から徒歩5分の空き家を想定し、子育て支援・飲食サービス・カフェ・駄菓子販売・地元農家の規格外野菜の販売など、多世代が利用できる複合型拠点を設計しました。

若者や学生、高齢者、子育て世代、生活困窮者、地元農家を主要ターゲットとし、居場所づくり・家計負担の軽減・フードロス削減・農家のPR支援など、地域に循環する価値を生み出す仕組みを構築しました。財務計画では3年目に営業利益180万円、利益率7.5%の黒字化を見込み、低負債で健全な経営が可能であることを示しました。

■工夫した点

事業内容を考える際、「自分たちがやりたいこと」ではなく、「地域の人が求めていること」を軸にした点が最大の工夫です。加茂市内中学生101名へのアンケートやフリーマーケット参加者への聞き取りを行い、実際の声を可視化することで、客観的な根拠をもった提案に仕上げました。また、規格外野菜やくず米など、地域の未利用資源を活用することでコスト削減と社会的価値創出を両立させました。さらに、ターゲットごとの利用時間帯を具体化し、空間とサービスを効率的に回す事業スケジュールを設計した点も工夫点です。

■得られた成果

今回の実習を通じて、地域課題の本質を捉え、事業として成立させるための視点を学びました。特に、「社会ニーズを把握することの重要性」「相手の立場で考える姿勢」「地域に根ざす企業としての役割」を深く理解できたことは大きな収穫だったと言えます。また、空き家活用というテーマを通じて、行政・企業・住民が連携したまちづくりの可能性を実感しました。完成した事業提案は、空き家の再生だけでなく、加茂市全体のコミュニティ形成へ貢献できるモデルとしてまとめることができました。