本学アニメ・マンガ学部 堀越謙三教授が実行委員会代表を務め、2023年3月に初開催される「第1回 新潟国際アニメーション映画祭」。開催に先駆け、堀越教授も登壇しての記者会見が2022年5月23日(月)に行われました。
今回は国際映画祭にふさわしく、会期中のカンヌ国際映画祭会場(ジャパン・パビリオン)、東京会場、そして本学アニメ・マンガ学部 堀越謙三教授およびナシモトタオ氏(映画祭事務局長、映画監督)が登壇した新潟会場をオンラインで結び、記者会見を実施。初開催となる「新潟国際アニメーション映画祭」の目的や意義が語られました。
2023年3月17日(金)から22日(水)の6日間にわたって開催される本映画祭は、長編商業アニメーションに特化し、長編アニメ映画のコンペティション部門を持つアジア最大の祭典として、新潟から世界へ向けてアニメーション文化を発信します。
日本が世界に誇るアニメーション作品を、文化としてこの先も維持し続けるためには、文化価値の共有や作品への評価、人材やスタジオが持続する基盤を作る必要があります。ですが、アニメーション文化は「商業」と「アート」、「国内」と「海外」、「専門家」と「大衆」とさまざまに分断され、十分な力を発揮できていません。その現状を打破するとともに、アニメーションの地位や価値向上を目指し、文化と産業のハブとなるのが本映画祭の目的です。
▲写真左から:映画祭事務局長(東京)真木太郎氏、フェスティバル・ディレクター 井上伸一郎氏(元月刊Newtype編集長)、審査委員長 押井守氏(映画監督)
▲写真左から:事務局長(新潟)ナシモトタオ氏(映画監督)、本学アニメ・マンガ学部 堀越謙三教授
■アニメーションの人材育成に特化した新潟市。教育発展にも寄与することを目指す
17世紀末から日本海側最大の港湾商業都市として発展を続けてきた新潟は、多くの著名なマンガ家、アニメーションのクリエイターを輩出し、本学アニメ・マンガ学部に代表されるクリエイター教育機関も多く存在。アニメ・マンガ家を目指す学生数は400名ともいわれ、全国一の学生数を誇ります。さらに、来場者約5万人の「にいがたアニメ・マンガフェスティバル」、全国を対象とした「にいがたマンガ大賞」を継続的に実施し、「新潟市マンガ・アニメ情報館」「新潟市マンガの家」といった常設の施設も存在。今や日本有数のアニメ都市として成長を遂げています。しかし、こうした取り組みを経てもなお、新潟が“アニメのまち”として周知されているとはいえないのが現状です。
堀越教授は会見で、「新潟はアニメーションの人材育成においては日本で一番実績があり、専門学校や大学での教育で、技術者だけではなくプロデューサーなどの必要な人材も育成することが可能。新潟にこうした教育機関が充実していることについて知らしめることが大事。そうしないと、優秀な人たち・優秀な学生が集まってこない」と、未来を担うクリエイターの人材育成にとっても意義のある映画祭であると発言されました。
本映画祭は、本学キャンパスを含む新潟市内4カ所を拠点に開催(新潟市民プラザ、開志専門職大学 古町ルフルキャンパス、T・ジョイ 新潟万代、シネ・ウィンド)。6日間の期間中に、最大35作品の長編アニメーション作品が上映されるほか、展示会、音楽イベント、古町でのプロジェクションマッピング等、祭典を盛り上げる多くのイベントが企画されています。本学古町ルフルキャンパスでは、アニメーションの産業論的セミナー・レクチャー、人材育成国際シンポジウム等が予定されており、アカデミックな側面から映画祭を盛り上げる一翼を担います。
【第1回 新潟国際アニメーション映画祭】
会期:2023 年3 ⽉17 ⽇(⾦)〜22 ⽇(⽔) 毎年開催
主催:新潟国際アニメーション映画祭実⾏委員会
後援:経済産業省(申請予定)、⽂化庁(申請予定)
審査委員長:押井守(映画監督)
フェスティバル・ディレクター:数土直志(アニメ・ジャーナリスト)
映画祭事務局長=新潟:ナシモトタオ(映画監督)、東京:真木太郎
企画制作:堀越謙三(ユーロスペース代表、開志専門職大学 アニメ・マンガ学部教授)
真木太郎(ジェンコ代表)
特別協⼒:開志専⾨職⼤学/⽇本アニメ・マンガ専⾨学校/新潟大学(予定)他
公式サイト:https://niigata-iaff.net/