<開志のまなび>NECと包括連携協定を締結!情報学部「デザイン・シンキング実習Ⅱ」 講義 2024年度レポート

開志専門職大学ならではの学び方や特徴的な講義、学生の取り組みについてご紹介している<開志のまなび>。今回は、デザインの考え方を駆使して課題解決や新しい製品・サービスを生み出す手法を学ぶ講義「デザイン・シンキング実習Ⅱ」【担当:西川昌宏教授】をご紹介します。

 

NEC(日本電気株式会社)と本学は、NECのデザインを統括する勝沼潤CDO(チーフデザインオフィサー)の客員教授ご就任をはじめ、臨地実務実習での学生受入れやデザイン・シンキング講義でのゲスト講演など、多方面にわたり協力関係にあります。

今般、この関係をさらに拡大し、実りあるものにするために、今般、NECと本学はデザインの教育及び研究に関する包括連携協定を締結し、デザイン・シンキングの実践を通して得られた知見を共有していくこととしました。

今回の講義は、その連携協定の一環として、NECからゲスト講師にご登壇いただきました。

▲コーポレートデザイン部 統括部長 井手裕紀様

不確実性の高い時代と言われる今日、昨日まで当たり前だった事が、次の日には全く違う世の中になるという事が世界のいたる所で起こっています。そういう時代だからこそ、目の前に見えている課題や、誰かから提示された課題を解決するだけでは不十分です。自身が考えるありたい社会の姿を想像し、その実現のために必要なアクションを考えることが必要になっているのです。

本授業では、デザイン・シンキング本来の課題解決のための考え方やプロセスに加え、①自ら目指したい社会像を描き、②その実現のための課題を抽出し、さらに③社会やユーザーのために必要な解決手段(提供価値)を考え、④具体的なサービスやタッチポイント(接点)を設計するというステップで、統合的な思考とスキルを学んで行きます。

NECの井手様からは「調査資料やトレンド・統計情報など、外から得られる情報だけで物事を考えるのではなく(アウトサイド・イン)、自分が時間を忘れるほど夢中になれることを考え、そこから目指したい未来を考えること(インサイド・アウト)が大切。」といったお話がありました。

 

最終回のプレゼンテーションでは、「海洋ごみやエコカー、SNSでのいじめ」といった社会問題、自分が夢中になれることとしての「健康・睡眠・食事、ゲーム・AI、音楽・イベント」など、それぞれの学生の想いが詰まった未来社会への提案がなされました。

 

学生からは、「今までは現在の社会だけで考えていたが、未来の社会像を理解することでユーザーが抱える問題や必要なサービスが明確になると気がついた。」、「現状から起こりうる将来を考え解決策を考えていく方法は、手順が明確でとてもわかりやすかった。」、「将来の世界観の解像度を高めるには、現在の社会状況を把握していることが前提となるため、ニュースなどで常に最新の情報を集めるようにしたい。」、「自分の趣味から起こりうる社会像に繋げる経験ができたので、社会問題に対するアイデアの創造力があがったと感じる。」といった気づきが寄せられました。

 

授業の最後には、これからどういう世の中にしたいのかを自分で考えることが重要である、課題を見つける視点を多く持てる人が社会でも必要とされるというお話がありました。

ご協力いただいたNECの井手様、ありがとうございました。

デザイン・シンキング実習をはじめ、こうした本学ならではの講義の様子は、今後もHPでご紹介していきます。

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