本学の学生と教員が「経営情報学会 2024年 全国研究発表大会」で学会発表を行いました

福岡県の西南学院大学を会場として2024年11月16日(土)、17日(日)の2日間に開催された、「経営情報学会 2024年 全国研究発表大会」に、情報学部の学生1名と教員4名が参加し、それぞれ日頃の研究成果の発表や研究会運営に取り組みました。

口頭発表における論文は、日本国内の論文や会議録が掲載されるデータベースであるJ-STAGEの「経営情報学会 全国研究発表大会要旨集」に後日掲載予定です(2024年11月現在)。

経営情報学は、情報技術やデジタル技術を如何にして組織の経営に役立てていくか考え、実践する学問です。
経営学と情報学を両輪に取り組む必要があり、そのなかには教育分野や人材育成、キャリアデザイン、イノベーション・マネジメントなども含まれます。非常に範囲が広い学問であり、企業や自治体にとって欠かすことができません。事業創造学部と情報学部を持つ本学の強みを活かすことのできる分野の1つです。

発表内容をご紹介します。

 

発表者
小柳 歩夢 情報学部 4年生(新潟県 三条高等学校 出身)


タイトル
人工知能(AI)による動物行動認識の向上

論文著者

小柳歩夢・PANN YU MON(情報学部 助教)

研究概要
本研究では、AIを活用して動物の動作(横臥、立位、歩行)を正確に判別する技術を開発しました。この技術は、動物病院での診断支援やペットの健康管理、さらに野生動物の観察に役立つことを目指しています。今回は、特定の動画データを用いた実験結果と、AIモデルの改良過程について発表しました。

今後の発展、取り組みについて
現在のモデルは特定の動作に特化していますが、将来的には多様な動作・動物に対応できるよう、モデルを改良し、さらに精度を向上させたいと考えています。また、動物の感情解析を組み込むことで、動物福祉の向上や新しい発見につながる研究を進めていきます。

開志専門職大学に興味をお持ちの高校生へメッセージ
本学はまだ歴史が浅く、イベントや授業内容も変化しています。だからこそ、新しい取り組みや伝統を自分たちで作っていくことができます!やりたいことには積極的に仲間たちと共に取り組んでいきましょう!

 

発表者
堀川桂太郎 情報学部 教授

タイトル
生成AIを援用したイノベーション成否予測のための特徴ベクトル自動生成技法

論文著者
堀川 桂太郎,鈴木 源吾,𠮷田 貴裕, PANN YU MON (情報学部)

研究概要
イノベーションをデータサイエンスするメタ「イノベーション」を考案しました。20年前に考案した「既知のビジネスケースから未知のイノベーションを予測する機械学習手法」を大幅に強化して、ケーススタディを多次元特徴ベクトルに自動変換できるようにアップグレードしました。その結果、分析者が「ケース文書を熟読してチェックリストに回答する300分強の人力作業」をわずか1分弱に爆速化(300倍加速)しました。これにより、ビジネスケースをクラスタリング、分類、類似検索、成否確率予測する分析作業が瞬時に実行されるため分析精度の劇的向上が期待できます。

今後の発展、取り組みについて
自社で開発中の新サービス・新プロダクト情報は秘匿性が極めて高いため、ChatGPTに情報開示して相談することはできません。つまりクラウドLLMではなく、ローカルLLMの出番がここにあります。また、この手法は、ケースメソッドに限らず、さまざまなチェックリストやアンケートの自動分析に応用できます。具体的には、本学の臨地実務実習の効果測定において、様々な関係者のアンケート自己評価ではなく、客観的なチェックリストに基づく評価データを得ることが直近の目標です。

開志専門職大学に興味をお持ちの高校生へメッセージ

高校まで野球やサッカーやバスケットなどスポーツに打ち込んできた体育会系諸君! 音楽・美術・文学でこだわりの作品制作に没頭してきたクリエータ諸君! 「元気があればイノベーションもデータサイエンスできる!」「迷わず行けよ、行けばわかるさ」。同じ小学生で自分よりマンガがうまいなんて絶対にゆるせない気概にあふれたそのパワーを、情報学、プログラミング、データサイエンスに転用することで、みなさんの新たな可能性の扉が開きます。誰にも負けないプログラミングスキルを磨きたい皆さんを、本学情報学部は大歓迎します。

 

発表者
西川浩平 情報学部 講師


タイトル
企業視点による情報系シラバス評価の指標検討

論文著者
西川浩平

研究概要
生成AIやクラウド、IoTなどの情報技術やデジタル技術の普及により、多くの企業は、これらの技術をビジネスに活用できる学生の育成を大学に期待しています。技術の発展に対応するために、定期的に大学のシラバス(授業計画)を改善する指標が従来は曖昧であったため、本研究では情報系企業の正社員220名に調査を行い、ITやデジタル技術を教える授業において企業側が重視する評価指標を分析し、その成果を発表しました。

今後の発展、取り組みについて
今回の成果をもとに、企業から定期的に意見を集め、シラバス(授業計画)に反映・改善を行うためのシステムの開発を進めており、今後、大学内での試験運用を行います。システム開発が進むことで、大学選びのミスマッチや就職活動におけるミスマッチの低減が期待できます。

開志専門職大学に興味をお持ちの高校生へメッセージ
プログラミングやデータ分析を覚えても、それがどこで役立つか学び、実践できなければ8割くらい損しています。情報学は、現代社会を支える学問で、理系と文系どちらも必要です。これから大学で学び、多くの先達とともに社会を支える一員になりましょう。「技術は使ってこそ意味がある」。

 

発表者
向 正道 事業創造学部 学部長


タイトル
非IT中小企業におけるデジタル化成功要因の研究

論文著者
向正道(開志専門職大学)・栗山敏(ビジネス・ブレークスルー大学大学院)・栃川昌文(ビジネス・アイ)

研究概要
社会や企業にとって、デジタル化は重要な取り組みとなっています。みなさんの身の回りも、スマフォのアプリのように、どんどんデジタル化が進んでいます。一方、中小企業にとって、デジタル化はなかなか難しい取り組みとなります。学会では、中小企業がデジタル化の成果を上げるために、どのような取り組みを行っていたのか、その成功要因について研究成果を発表しました。

 

研究会の開催
藤巻 佐和子 情報学部 教授

題目
スポーツデータエコシステム構築実現のためのアジェンダ棚卸し

研究部会の紹介
スポーツデータエコシステム研究部会は、アスリートや一般の人のスポーツ関連のデータを活用して、他の競技や医療・ヘルスケアなどの分野で広く活用できる仕組みや、ビジネスモデルの研究などを行うことを目的とした集まりです。

今回の研究会の概要
研究部会メンバー間で、研究に関連する情報や課題感の共有、今後の研究部会としての活動方向性について議論しました。

 

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