【アニメ・マンガ学部】「アニメーションブートキャンプ in School テストケース」 レポート | 【公式】開志専門職大学|ビジネス・起業・IoT・データサイエンス・アニメ・マンガのプロになる。

【アニメ・マンガ学部】「アニメーションブートキャンプ in School テストケース」 レポート

2025年11月9日(日)、開志専門職大学 アニメ・マンガ学部 古町ルフルキャンパスにて、「アニメーションキャンプ in school テストケース」が実施されました。

「アニメーションブートキャンプ in school テストケース」は、アニメーション業界志願者を対象とした基礎教育プログラムとして、文化庁の「アニメーション等人材育成調査研究事業」の一環として実施されているワークショップです。今回の「アニメーションキャンプ in school テストケース」は、これまでのブートキャンプをベースに、カリキュラムや実施規模を最小限に抑えることで、全国各地の教育機関との連携を促進することを目的とした実験プログラムです。

今回、アニメ・マンガ学部のアニメコースの2年生12名を対象に、1日形式で身体感覚の共有とアニメーションの演技に関するワークショップが行われました。

 

■リズムに合わせて体を動かし、動きの共通感覚を掴む

ブートキャンプでは、まず初めに全員で身体を動かすワークショップを行いました。

学生たちは、メトロノームのリズムに合わせて歩いたり走ったりして、動きの共通感覚を掴んでいきます。動きのイメージを共有するため、ひもなしで行う大縄跳び「エア縄跳び」にも挑戦しました。

 

■与えられたシナリオをもとに「歩き」の演技を考える

体を動かした後は、講師の先生から与えられた短いシナリオをもとに「歩き」の演技を制作する課題に取り組みます。

今回用意されたシナリオは「活発な男の子が、学校の帰り道に雨がふりそうだから早足で帰る」という設定です。

学生達は二グループに分かれて、各グループ共通の「歩き」の演技を模索します。

グループ内で演技の方向性が定まったら、各自で「歩き」のキーポーズを描き、グループ内で吟味します。

描いた絵を選定したら、アニメ撮影ソフト「KOMA CHECKER」で撮影し、グループ内で各自「歩き」の作画を開始します。

制作の途中、講師の後藤先生からの「歩き」の動きに関するレクチャーも行われました。

 

■完成上映会・Q&A

学生全員の撮影作業が完了した後は、上映室に移動し全員の「歩き」の作画を確認します。

完成した動画を上映している間、各グループ全員で考えた「歩き」の演技を再現してもらいました。

最後に、講師の先生方を囲んでQ&Aが行われました。講師の先生方には、アニメコースの学生から上がった質問に一つ一つ答えていただきました。

質問会は学生からの質問で白熱し、時間いっぱいまで行われた後、無事終了の運びとなりました。

■実施の感想

「アニメーションブートキャンプ」の共同ディレクターである布山タルトさんに、今回の感想を伺いました。

「開志専門職大学では、2021年と2022年に実施して以来、3年ぶりの開催となりました。当時、受講されたみなさんがアニメ業界に就職されたと伺い、大変嬉しく思っています。また前回のブートキャンプを機にアニメ・マンガ学部でKOMA CHECKERを授業で使ってくださっていると知り、開発者としては嬉しい限りです。学生のみなさんが同アプリに習熟していたおかげで、ワークショップ運営も大変、スムーズでした。

今回、参加された2年生のみなさんはとても個性豊かでユニークだという印象です。みなさん課題に真剣に取り組み、もっと良くしていこうという貪欲さを持つ人も多かったので、きっと卒業までにどんどん成長していくだろうなあという、大きな可能性を感じました。

昨今、アニメ制作のデジタル化を背景として、地方に拠点をかまえるアニメ制作会社も増えています。ながらく東京一極集中だったアニメ産業が変わり、日本全体として活性化していくためにも、地方の教育機関が担う役割は、今後ますます重要になっていくと思っています。私たちの教育プログラムが、ささやかながらもそうした地方でのアニメ教育の発展に貢献できればと願っています。」

 

アニメーションの本質に触れる学び

アニメ・マンガ学部の瀬谷新二教授に、今回「アニメーションブートキャンプ in school」を学生に体験させて得た感想、そして今後のアニメーション教育に必要だと感じたことについて伺いました。

「学生たちは、“動く”とはどういうことなのかを、実際に体を使って体感しながら、あらためて理解できたのではないかと感じています。この体験は、アニメーション制作において根幹となる大変重要な学びになったと思います。今回の学びを土台に、学生一人ひとりがさらに成長し、大きく飛躍してくれることを望んでいます。

一方で、アニメーション教育の現場では、原画を課題として制作し、そこから『中割り』を学ばせるという手法が、教えやすさもあり多くの教育機関で採用されています。しかし私は、その教育方法に以前から疑問を感じていました。

その点、今回のアニメーションブートキャンプは、”自ら動きを創造する”ことを重視したプログラムであり、アニメーションの本質的な喜びはそういった創造性にあると思います。アニメーションブートキャンプではそういった根本的な人材育成の理念で実施されており、アニメーションの基礎教育においてより一層重視されるべきものだと感じています。」

 

アニメーションブートキャンプの公式サイトはこちら

アニメ・マンガ学部の学びをチェック

トップページに戻る