「現代産業論」講義レポート 第14回:食品産業/元農林水産省総括審議官 内藤邦男様

「現代産業論」は、事業創造学部1年次必修科目、情報学部1年次選択科目として設置された基礎科目です。金融、自動車、食品、小売等、さまざまな産業界の第一線で活躍するゲスト講師の皆様に来学いただき、特別講義を行っています。
※受講対象者…事業創造学部 1 年⽣(必修)、情報学部1 年⽣以上(選択)ほか、過去受講生、アニメ・マンガ学部も聴講可能です。

7月18日(木)に行われた第14回は、元農林水産省総括審議官 内藤邦男様にお越しいただき、「食品産業の変化について」と題し、現代の食品産業が直面する多様な課題とその対応策についてご講演をいただきました。


「一緒に食事して共感を得る。絆、幸せを得る。人との繋がりを提供するのが食品産業」
冒頭で内藤様からこのようなお言葉があり、まずは食品産業の基本的な構造についてご説明いただきました。

食品産業は農林水産業、食品製造業、物流、卸小売販売業、惣菜・外食業など、多岐にわたる分野から成り立っています。近年、少子高齢化や人口減少に加え、消費者の健康志向や環境意識の高まりなど、さまざまな変化に直面しています。

特に注目すべきは、技術革新の急速な進展です。AIやロボット技術の導入により、食品産業は自動化が進み、効率化が図られています。また、植物性代替食品や培養肉、3Dプリンターによる食品製造など、新たな技術を活用したビジネスが台頭しています。

一方で、物流の2024年問題(トラックドライバーの不足とCO2削減)も深刻です。物流業界はAIを活用した需要予測や在庫管理、最適配送ルートの自動選択など、デジタル化と自動化の進展が求められています。

外食産業では、ロボット化が進む中、ゴーストレストランやダークストアの増加が見られます。しかし、温かみのある接客が外食店の存在意義であり、これをどう維持していくかが課題となっています。

講演では、変化に対応するため、食品産業は新たな技術とビジネスモデルの導入が必要があることを学びました。
今後も、食品産業の動向に注目が集まることは間違いありません。

内藤様、ありがとうございました。


年間を通してさまざまな業界からゲスト講師をお招きして実施する「現代産業論」。
講義の様子は、今後もHPやSNSでご紹介していきます。

 

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