〈第7回 土曜講座レポート〉諦めない心が事業を生んだ「ゼクシィ」創業ストーリー 講師:株式会社アーレア 代表取締役 渡瀬 ひろみさん

2021年度から始まった開志専門職大学の取り組み「土曜講座」。本学の客員教授・特別講師をはじめ、各分野の第一線で活躍する方を講師に招いて特別講演を行うことで、学生のみなさんの現代経済への理解を深め、日々の学習意欲へとつなげる取り組みです。
今回の記事では、12月11日(土)に行われた第7回 土曜講座の模様をレポートします。

 

今回のテーマは「コンテスト落選から大逆転、年商500億円へ 諦めない心が事業を生んだ『ゼクシィ』創業ストーリー」。講師は、株式会社アーレア代表取締役、本学客員教授 渡瀬 ひろみさんです。

結婚するカップルの95%以上が利用する情報誌「ゼクシィ」。誰もが一度は耳にしたことのあるこの雑誌が紙にこだわり続ける理由。そして、どのようにして創刊に漕ぎつけたのか。辿ってきたサクセスストーリーをお話いただきました。

 

「ゼクシィ」が紙メディアにこだわり続ける理由とは?

 

講座の冒頭から、現状のビジネスモデルを細かにお話いただいた渡瀬さん。このままお話が続くと思いきや、一転、参加者同士のディスカッションタイムへ。内容は「インターネットの時代になぜ紙メディアが事業の主軸なのか」

ゼクシィは1冊300円、付録も含めると総重量5㎏。月刊誌として、書店やコンビニで販売されています。「雑誌というモノが残るから」「一緒に買いにいくことから結婚がスタート」「見比べられる」…参加した学生たちが導き出した答えはさまざま。正解は…
「全員が正解です!ビジネスはクイズと違って、たくさんの正解がありますから」
一番大事にしていることは、ユーザーの気持ちや行動。ゼクシィの誌面は見開きに約20枚の写真が並び、ユーザーはそれを約2秒間で好きか嫌いかジャッジするといいます。
「結婚式には、明確な選択基準がないんです。まずは好きか嫌いか、そこが入り口。そういった面から見ても、紙の方が便利なのです」

 

リクルートはブライダルをやらない

 

27歳のとき、社内の新規事業コンテストに「ブライダル情報誌」で応募した渡瀬さん。
「ブライダル情報誌は、毎年誰かが手掛けているテーマであり、毎年落選。リクルートはブライダルはやらない!という社内神話が出るほど有名だったのです」
なぜ、その事業で挑もうと考えたのか。それは、渡瀬さん自身が当時のワンパターンの結婚式につまらなさを感じていたからだといいます。
「当時は、新郎新婦らしさは皆無でしたから。ただ落とされた理由もわかります。市場は小さいですし、情報も変わらない。ビジネスは掛け算ですから。月刊の情報誌としては、事業にならないのです」

前任者たちの「止めた方が良い」「他のテーマにした方が…」と口をそろえた否定的な意見に奮起した渡瀬さん。
「正義感が湧いたのです。絶対にブライダル情報誌をつくる!と、まずは式場やホテルへのヒアリングからはじめました」
その結果、業界は望んでいる!諦めてほしくない!と各方面からの応援の言葉があったといいます。

ワクワクが人を動かした

業界からも望まれている!と、コンテストに応募した渡瀬さんを待っていたのは、2次審査での落選。応援してくれたホテルや式場の方々の顔が脳裏に浮かんで離れなかったといいます。そんなときに現れたのが、支援者でした。
「企画を続行するなら協力すると言ってくれた先輩。新規事業開発室への異動を推進してくれた人事部長。そして、社内から続々とサポートを示唆する声。ブライダル情報誌の必要性はもちろん、新しい事への期待感=ワクワクが人を動かしたのです」
半年という期限付きで始動した渡瀬さんは、見事新規事業の切符を手に入れました。

「自分が欲しい。何とかしてあげたい。不便に感じている。消費者の心を読んで、半歩先の提案を。一歩だとついてこれないこともありますから(笑)。世の中は変えられるし、世の中はよくできていると信じています。助けたいと思う人のために、何かできることはないか。起業を望む皆さんには、そんな事業を展開していってほしいと願っています」

随所に参加者同士のディスカッションを交えた、魅力に満ちた講義時間。最後に学生たちに向け、これから行く道を示唆する「未来をつくる仕事術10カ条」を提言して、講義を締めくくりました。

 

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