【アニメ・マンガ学部】古町ルフルキャンパスにて「アニメーションブートキャンプ新潟」が開催されました!

2022年11月26日(土)、27日(日)、昨年に引き続き、本学古町ルフルキャンパスにて、文化庁が主催するアニメーション人材育成調査研究事業(愛称:あにめのたね)の基礎教育プログラム「アニメーションブートキャンプ新潟」が開催されました。

アニメーションブートキャンプは、文化庁アニメーション人材育成調査研究事業(『あにめのたね2023』)の一環として、一般社団法人日本アニメーション教育ネットワークが企画運営するワークショップです。講師として、業界の第一線で活躍するアニメーターや監督が登場。グループワークや課題制作を通じて、アニメーション表現者の核となる「伝わる表現」と、アニメーターとして必要な基本姿勢を学びます。
新潟での開催は、今回で2回目。古町ルフルキャンパスを会場に、2日間で複数の作画課題に取り組むプログラムが実施されました。

日本アニメ・マンガ専門学校、長岡造形大学の学生も交え、本学からは13名の学生が参加。昨年アニメーションブートキャンプに参加した学生が、アシスタントとしてサポートに回りました。当日の模様をお届けします。

※講師等の詳細は本記事の最下部に記載しています。

 

■1日目:動きのイメージを共有&「歩く」アニメーションを制作


まず初めに、実際に物を使わずに、動作のみでボールの受け渡しや縄跳びをするオリエンテーションが行われました。自分たちの体を動かして感じたことを、どうやって他人に伝えるかを学ぶ時間。体と緊張もほぐれ、早くも一体感が生まれたように感じます。

その後は、A~Fの6つのグループに分かれて、アニメーションを制作するグループワークがスタート。テーマは歩く人。各グループに割り当てられたシチュエーションやキャラクターの性格を踏まえて、アナログ作画で制作を進めていきます。いきなり描き始めるのではなく、初めにオリエンテーションで行ったように、学生たちが体を動かして演技。そこで掴んだ感覚を作画に取り入れて、アニメーションを作り上げます。半数近くが他校の生徒という環境でしたが、各々が積極的にコミュニケーションを取り、一つの作品を作り上げていく姿が印象的でした。

 

<学生の感想>1日目を終えて…

■アニメ・マンガ学部 1年森山凛さん(新潟中央高校出身)

「参加する前は、外部の人とうまく意見交換できるかが不安でしたが、講師の方も含め、話しやすい方ばかりだったので安心して課題に取り組むことが出来ました。アニメーションの制作では、自分の体を動かして演技をすることで、活き活きとした動きを表現できたと思います。成長を感じながら楽しく制作できました。」

 

アニメ・マンガ学部 1年片柳耀能さん(Rangitoto college出身)

「より自然な動きを表現するために、いつもより頭を使って制作した感じがします。ポーズを見る角度によって体の見え方はどう変わるか、同じテンポのアニメーションでも、シチュエーションによって動きが変わるなど、考えることがたくさんありました。私は本格的に絵を描きはじめてからまだ数年なので、周りに負けないように、これからも頑張っていきたいです。」

 

■2日目:ラフ原画~動画を制作し、シアタールームで上映&発表!

2日目は、1日目に制作したアニメーションの上映からスタート。全員で映像を見て課題点を確認し、ブラッシュアップしていきます。

この日は制作に取り掛かる前に、個人目標を設定。ホワイトボードに具体的な目標を書き込み、時間内での達成を目指します。講師やアシスタントの学生も一丸となって、作画や映像の途中経過をチェック。どこをどう動かしたら伝えたい演技が表現できるか、現時点で足りないものは何か…講師からのアドバイスを参考に、トライ&エラーで制作は進みます。制作時間ギリギリまで作業に取り組む学生の集中力に、圧倒されました。

制作が終わると、次はチームごとの上映&発表会。キャンパス内のシアタールームにて上映が行われました。

それぞれ個性に溢れ、見ていて楽しい作品ばかり。上映後は、全員から大きな拍手が上がりました。

上映・発表会後は、質疑応答の時間。業界で活躍するプロである講師陣に直接話を聞ける貴重な機会とあって、学生からさまざまな質問が飛び交いました。「アニメーターを採用する側として、就活生に求めていることは何ですか?」「学生のうちにやっておいた方が良いことは?」といった就職活動についての質問から、「デジタルとアナログが交わるアニメーション業界の現状をどうお考えですか?」といった業界についての質問まで、日本のアニメーションの最先端を行く講師たちの考えを、真剣に聞き入る学生の姿勢が印象的でした。

最後は、参加者全員に講師のサイン入りの終了証が贈られ、2日間のプログラムは終了。頭の中で想像したものだけを描くのではなく、自分の体を動かして肌身に感じたことも表現に取り入れる、グループで一致団結して一つの作品を作り上げる、プロの制作を間近に見ながらアドバイスをもらう…技術や知識のみならず、ものづくりに対する姿勢や雰囲気など多くを学んだ2日間となりました。

 

<学生の感想②>2日間のプログラムを終えて…

■アニメ・マンガ学部 2年 小澤吉野さん(高遠高校出身)

「今回、他校の学生と一緒に制作したことで、自分の実力を知ることができまました。自分は今まで狭い世界で生きてきたんだなと痛感した2日間。これからも色んな方と交流して、知識や経験を深めていきたいです。」

 

■アニメ・マンガ学部 2年 田中愛子さん(新潟江南高校出身)

「前回はアニメーションを作る側、今回はそのサポートをするアシスタントとして参加しました。偉大な講師の方々を前に緊張しましたが、責任感を持って、スムーズに進行できるよう考えながら動いていました。また、作っていない立場だからこそ、アニメーションの客観的な感想を伝えることができ、制作の手助けができたと思います。」

 

【アニメーションブートキャンプ新潟 実施概要】

日時:2022年11月26日(土)、27日(日)
会場:開志専門職大学 古町ルフルキャンパス(新潟市中央区古町7番町1010番)
<講師>
・後藤 隆幸(アニメーター、キャラクターデザイナー/株式会社プロダクション・アイジー)
・富沢 信雄(アニメーション監督/株式会社テレコム・アニメーションフィルム)
・小村方 宏治(アニメーター、演出 /株式会社プロダクション・アイジー新潟スタジオ)
・藤巻 廉(アニメーター、原画、作画監督 /株式会社プロダクション・アイジー新潟スタジオ)
・三浦 菜奈(アニメーター)
・漁野 朱香(アニメーター/株式会社スタジオポノック)