事業創造学部 庄司 義弘 先生の事業計画策定総合実習(以下ゼミ)のゼミ研究テーマである「地域課題を捉え、事業者と連携した事業計画を策定すること」をゴールとし、糸魚川市でフィールドワークを実施しています。
今回2回目のフィールドワークである8月4日~8月7日のプログラムの初日の活動を紹介します。
■糸魚川市駅北広場 キターレ
まずは「つくる・つながる・はぐくむ」をコンセプトとした集い・憩いの広場であるキターレを訪問しました。キターレの運営会社である株式会社イールー代表取締役 伊藤 薫 様に2026年12月22日に発生した糸魚川市駅北大火からの復興からキターレオープンまでの道のり、そして現在の取り組みをご紹介いただきました。そもそも糸魚川は歴史を遡るとこの200年で13回も大火災が発生しているとのことです。
【糸魚川市駅北広場 キターレ前】
その火災対策経験と復興活動が都市圏地震の火災対策の参考になるということで、研究者が来るくらい非常に火災に知見のある地域とのことでした。この糸魚川の成り立ちのお話の中でとても印象的だったのが、商人の町であった糸魚川市はこの火災で「帳簿を水に浸して逃げろ」という言葉があり、いかに商人が火災を前提動いていたのかが伺え、13回の火災を経ても町の区画が変わっていないこともあり、非常にレジリエンスの高い町だということがわかります。

【糸魚川市駅北大火の説明の様子】
次は場所を隣の糸魚川ビジネス共創拠点 Cataloに場所を移し、伊藤様の取り組みについてお話を伺いしました。糸魚川出身であり、東京で働いていた伊藤様がなぜ糸魚川に戻って地域創生の事業に携わるようになったのかの背景と、実際の現場で感じる糸魚川の抱える課題についてご説明いただきました。糸魚川市はユネスコ登録でも最上位のジオパークを有し、世界中から地層の研究者が集まる日本でも有数の地域です。しかしながら人口流出が加速する地域でもあるため、新たな産業と伊藤様が感じる“学習の場が少ない”という課題を切り口に、このフォッサマグナの研究員と地域学習を掛け合わせた新たな展望についてお話いただき、学生から課題解決とその施策についてたくさんの質問にお答えいただき、学生たちは糸魚川市の理解を深めていきました。
【伊藤様のお話を伺う様子】
■糸魚川市役所でのヒアリング
学生たちは次に糸魚川市役所を訪問させていただきました。糸魚川市役所では実際に行政としてどのように糸魚川市の課題に対し取り組みを行っているのかを様々な部署にご協力をお願いし、ヒアリングをしていきます。
その第1弾としてスペシャルゲストである糸魚川市長 久保田 郁夫 様を学生たちが囲む形で、まずは久保田市長の市長としての取り組みと今後の展望をお伺いしました。その後はフリートーク形式で学生たちは久保田市長に率直な質問をぶつけさせていただきました。
【久保田市長を中心とし質問にお答えいただく様子】
久保田市長はホームページにも掲げている「縮充」をテーマに糸魚川市が縮小していく課題がある中、地域住民の方々と、県内外に関わらず糸魚川市に関わる方々がどう充実してもらうかをお話いただきました。特に、持続可能な糸魚川市の未来を想像し、バックキャスティングで今何をすべきかを考え実行していくことが大事だと力説されました。人口減少による市として政策が立ち行かなく可能性があることと、移住者を増やすということが現実的に厳しいのでは、との考えのもと、関係人口をどう増やしていくかの具体的な施策も口にされ、学生たちの質問によってその解像度は上がっていき、フリートークの時間が終わるころには学生たちは目を輝かせ、糸魚川市の未来に期待を寄せている姿が見て取れました。
第2弾は各部署の方々にグループ形式でヒアリングをしていきます。学生たちはまず、ヒアリングをさせていただいた部署の皆さんがどのようなお仕事をされているのかを理解し、取り組み内容を深堀していきました。そこで部署やその分野で抱える課題や問題に対し、現状できている施策や、今後やろうとしていることなどを教えていただき、学生たちは意見交換をしつつ、地域課題を捉えていく様子がうかがえました。どうすればその分野が活性化するのか、新しい産業に繋がっていくのかをヒアリングを通し学生が真剣に悩む姿は、現場の方々の、生の声がいかに重要かを物語っていました。このヒアリングは1回20分を4回転し、4部署に対しヒアリングを実施できるというもので、学生たちは自身が考える糸魚川市の課題に関わる部署のヒアリングをさせていただく機会をいただきました。終始学生たちから質問や意見交換する姿が見受けられ、学生たちの理解はとても深まったと感じていました。

【農林水産課様にヒアリングする様子】
ここまでが、学生たちのフィールドワーク初日のレポートでした。開志専門職大学の庄司ゼミからは4名の学生が参加し、今回のフィールドワークで糸魚川市の課題を捉え理解を深めていきました。ゼミの研究発表は2027年1月を予定していますので、学生がフィールドワークを通じてどのように事業者と繋げ、糸魚川市の活性化計画を発表するのかとても楽しみですね。
この場を借りてご協力いただきました株式会社イールー 伊藤 様、糸魚川市役所 久保田市長ならびに各部署の皆さまには厚く御礼申し上げます。