<開志のまなび>情報学部2年次「ユーザエクスペリエンス(UX)」ICT企業のUXデザイナー来学!普段使っているアプリの観察から改善策を提案【NECより稲舩仁哉様、山田陽介様】
▲写真左・・・NECコーポレートデザイン部デザイナー 山田陽介様、右・・・NECコーポレートデザイン部ディレクター 稲舩仁哉様
開志専門職大学ならではの学び方や特徴的な講義、学生の取り組みについてご紹介する<開志のまなび>。今回は、情報学部2年次「ユーザエクスペリエンス(UX)」【西川昌宏准教授】で1/26(木)に行われた、NEC(日本電気株式会社) コーポレートデザイン部ディレクターの稲舩仁哉様、デザイナーの山田陽介様による特別講義をご紹介します。
UXとは、製品やサービスの利用を通じてユーザーが得る体験のことを意味し、本演習では、UI(ユーザーインターフェイス・・・Webやアプリなど、ユーザーと製品・サービスの接点)・UXを見る観点を増やし、基礎的な考え方と可視化するスキルの習得を目的としています。具体的には、普段使っているアプリの観察から問題点の発見、デザイン描画ツール(Figma)を使用しUIの模写からUIの考え方の理解、そこから解決策の具体化に取り組みました。
この日の演習では、全5グループによる最終発表が行われ、稲舩様、山田様より様々なご指導をいただきました。
稲舩様からは『「アウトサイドイン」と「インサイドアウト」という考え方があります。今回、実際に使用しているアプリを使って、様々な分析、観察、提案をしてもらいましたが、これは外にある情報を集めて、解決策を考えるという「アウトサイドイン」の考え方です。実際に仕事をしていると、あらゆる条件や要件があるためにこの傾向になりやすいです。「アウトサイドイン」では体験することも含めて、良いモノやサービスにつながりにくい点があげられます。だからこそ、皆さんには体験価値を踏まえて、個人の想いからこうしたい、こうあるべきではないか、から発想する「インサイドアウト」の考え方も大切にしてほしいと思います』
山田様からは「世の中には自分が使用しないモノやサービスもたくさんあります。その際にそれをいかに自分事として捉え、使う人はどのように感じるのか、ということを想像し検証していくことが実際の仕事のプロセスです。自分で想像し、その中で本当はこうあるべきなのではないか?ということを考え、可視化する対象の一つにUIがあると思います。そういった意識を持って皆さんも日々使うモノやサービスに着目してみてください」
大学で日常使用しているコミュニケーションアプリを題材に、発表を行った学生の声をご紹介します。
■情報学部2年 室橋 陸さん(新潟県 十日町総合高校 出身)
―― 講義で学んだことは何ですか?
「アプリの機能や拡張性などの普段使っているだけでは気づかないことを見ることができました。課題点を可視化する(具体化する)ことで、より質の高い解決策が見えてきます。また、オンラインツールを利用することで、グループワークも効率的に進みました。UXデザインは、使いやすいWebサイトやアプリケーションを作ることで、ユーザーはより多くの体験ができ、生産性の向上に繋がります。また、ユーザーにとって魅力的なUXデザインは、満足感を高め、ユーザーのブランドへの信頼性を高めることができると思いました」
―― 稲舩様、山田様のお話で印象に残ったことは何ですか?
「ユーザーの体験を設計するのは難しいということです。開発者側だけでなく、実際に自分たちがユーザー側になったことがある(体験したことのある)方が沢山の課題点が見えてくると感じました。そこから、機能面とデザイン面のバランスをとることが重要で、UXデザインでは技術や機能も大切ですが、あまりに技術や機能に偏ってしまうとデザイン面が欠落してしまうことを学びました」
稲舩様、山田様、ありがとうございました。
こうした講義の様子は、今後もHPなどでレポートしていきます。