デザイン講座を開催いたしました。
7月19日(水)、20日(木)の2日間、茨木技術職員によるデザイン講座「デザインの本質と発想法講座」を在学生向けに開催いたしました。
「デザインとはなにか?」「なぜ”デザイン”をするのか?」「デザインをする上での基本的な考え方」についての説明を中心に、ワークや意見交換を交えた90分の講座を実施しました。
今回の講座では『進化思考』という思考法を中心にデザインの作り方、考え方、様々な意見の取り入れ方を学びました。
『進化思考』とは?
デザイナーでグッドデザイン賞の審査委員も務めておられる立川英輔さんが提唱した新しい発想法です。
想像力は、一部の人だけが持つ能力なのではなく、技術であると考え、人が想像力を身に付けたのは生物の進化を模倣し始めたからではないかと考えました。
進化思考は進化させたいモノ”X”を系統(過去)解剖(内部)生体(外部)で調べ、導き出される予測(未来)を想像する方法です。
進化させる方法として変量・擬態・欠失・増殖・転移・交換・分離・逆転・融合で一度考え、解を導き出します。
15分という時間の中で、ひとつのテーマについてを4つの軸で変化を考えます。このワークの狙いは「ひとつの事柄の形を変えて新しいデザインを考える」練習です。簡単なテーマから展開が難しいテーマ、中には「自分」をテーマにして変化を展開する参加者もいました。
1日目は人数が多かったこともあり、参加者で声を出し合いながら、学年の垣根を超え、グループワークのような形で進めていきました。座席を移動し、自分では出しきれなかったアイデアを相談し合う姿もありました。さらに2日目は、1日目には出なかったテーマも多数。原点にかえって実際に生物をテーマにした参加者もいます。
その後、ひとつの写真からどんなことが考えられるか?というワークも行われました。この時のルールは「他者が出した意見を否定しない」でした。ここでは「物に対する自分の中にある固定概念にとらわれず、多様な意見を取り入れ考える」ということがテーマになります。三者三様、様々な着眼点で意見を出し合います。1日目と2日目で同じ写真を使用したにも関わらず、全く違った結果にたどり着いたのが大変印象的でした。
講座参加者の皆さんには、「デザインを考える時に、物事の根本から疑問を持つことが大事である」という事が伝わった講座になったように感じます。今回の講座を見ていて、デザイン以外にも、就職活動を行っていくにあたって、自分とは何か?将来の自分はどうなりたいか?を考える時にも生かしていけそうな考え方だと感じました。
今後もKAISHI LABでは様々な講座やイベントをコンスタントに開催していく予定です。
今年度はものづくり以外にも、コミュニティスペースとしての魅力をお伝えしていきたいと考えております。「KAISHI LABってものづくりをしないといけないんじゃないの?」「工作はハードルが高いかも…」と感じている方にも参加していただきやすいイベントを企画していきますので、情報学部生以外の皆さんもお気軽にKAISHI LABへ足をお運びください!
(夏季休業中は8月11~20日を除いて開館しております。普段なかなか来れない事業創造学部・アニメマンガ学部の皆さんもお休みを利用して是非お越しください!)