新川崎・創造のもりでのIBM製量子コンピューター特別見学会:量子の世界の不思議とその応用
12月12日(火)に情報学部4年生の宮元ゼミ・堀川ゼミの合同でかわさき新産業創造センターにあるIBMの量子コンピュータ施設を訪れ、最先端の科学技術に触れる見学会を開催しました。
オープニングセッションでは、量子コンピュータの基礎が紹介されました。
参加者は、量子の世界が「実在する異世界」としてどのように日常と異なるかを学びました。特に、「重ね合わせ」、「もつれ」、「干渉」といった量子力学の基本的な現象が説明され、これらがどのように量子コンピュータの動作原理に影響を与えるかについて議論されました。
IBM Quantum System Oneの実機見学では、127量子ビットの「Eagle」量子コンピュータの実機が展示され、その高度な技術力と美しいデザインに圧倒されました。特に、摂氏-273.14度にまで冷却される希釈冷凍機による超伝導技術が、量子状態の複製不可能性や量子もつれを利用した状態転送の可能性を示すことなどが印象的でした。
AIの進化と事例紹介のセッションでは、「基盤モデル(Foundation Model)」を含む生成AIのコンセプトが取り上げられました。量子もつれを用いた量子エラー訂正技術の実用化が待たれる中、AIと量子コンピューティングの統合が未来の技術革新の鍵となるとのことです。
「What’s next in computing」と題されたセッションでは、IBMの将来ビジョンが提示され、次世代技術の進化に対する深い洞察を得ることができました。
これらのセンッションを通して、量子の世界への理解とその奥深い不思議さが改めて認識されるとともに、量子もつれなどの非日常の異世界感を感じつつも、量子コンピュータの理解を深めることで、未来のテクノロジーへの期待を新たにすることができました。