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企業が求める人材は
育っているか!?
情報分野で活躍する実務家を育てる情報学部の教育を、
企業の人材採用・育成に詳しいマイナビに評価していただきました。
CROSS TALK 01
企業が求めるのは
最先端にとがった技術より
応用が利く確かな基礎力
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向 学部長
企業が求めているのは、最先端にだけとがっているより、幅広くかつ確かな基礎力であろうと本学部は考えています。情報系の技術者であれば、データベース、プログラム、ネットワークなど多様な分野の基礎を理解し、その上に築かれた専門性を持っていること。そのため情報分野で活躍するために欠かせない基礎力を養うとともに、興味・関心がある分野の専門性を高めるカリキュラムを編成しています。
尾﨑 さん
確かに、いまエンジニアとしての仕事を支えている技術の基盤は、授業で学び身につけたものだと思います。それにプラスアルファを、コースの科目で付け加えたように感じます。
向 学部長
企業の人材育成に関わっていて感じるのは、特定の技術だけを得意とする人材は、採用しにくかったり現場で使いづらかったりするのではないか、ということ。そもそも技術の最先端はすぐに更新されます。情報分野は、特に技術の更新が目まぐるしい。尾﨑さんが入学した頃は馴染みが薄かった生成AIは、今や情報分野のビジネスに限らず、教育でも避けて通れない技術になりました。 -
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星野 副編集長
尾﨑さんは、2020年に開学した開志専門職大学から社会に出た1期生ですよね。就職活動は苦労されましたか。
尾﨑 さん
「開志」という名も、専門職大学がどのような大学かも、まだ知られていなかったことを覚えています。ただ、専門職大学であることは、就職活動の武器になると考えました。実際に面接では、専門職大学であることに興味を示してもらえたので会話のフックになり、コミュニケーションを取りやすかったのです。
向 学部長
在学生が就職活動に取り組む際も、面接で専門職大学であることに興味を示されたり、話のきっかけになったりと、必ず武器になるはず。ですから“普通の大学”ではない学びの特徴や入学動機を、自分の言葉で語れるようになることを勧めています。 -
星野 副編集長
尾﨑さんはなぜ、開志専門職大学の情報学部を高校卒業後の進学先に選んだのですか。
尾﨑 さん
強そうだったからです(笑)。4年制大学を卒業した学位が取れて、しかも情報学部であれば、情報分野における専門性を高められることが。
星野 副編集長
期待していたとおり、強くなれましたか(笑)。
尾﨑 さん
なれたと思います(笑)。授業では「ネットワークプログラミング実習」に興味深く取り組め、未経験だったプログラミングの面白さに気づけました。さらにAI・データサイエンティストコースで学んだこと、コース外の科目で学んだクラウドや、卒業研究のテーマにした量子コンピュータなど、興味が湧いたことを一通り学べました。ただし最も成長できたのは、そうした専門に関することではなく自発性だったのかもしれないと、社会人になって感じています。
向 学部長
それは嬉しい感想です。じつは、学生同士のグループで課題解決に挑む授業や、600時間以上の実習に企業内で取り組む、専門職大学ならではの「臨地実務実習」は、学生の主体性やコミュニケーション能力を育てることも、教育の重要な目標の一つとしているのです。 -
尾﨑 さん
今年が入社3年目ですが、これまで年ごとに違った仕事をしてきました。当然分からないことが出てくるので、その都度詳しい同僚や上司にアドバイスをもらいに行って、新たなことを学び対応しています。そうした自分から動く姿勢は、在学中に身につけたことです。
星野 副編集長
自分から動く主体性やコミュニケーション能力は、長らく企業が求める社会人基礎力とされてきました。分からないことを分からないと言って、分かるための行動に移すことも主体性と言えますし、それを育てる仕組みが貴学のカリキュラムの中にあるようですね。
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CROSS TALK 02
実務体験を通して
向き不向きに気づくことも
企業内実習のねらい
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向 学部長
「臨地実務実習」で行った企業では、教室で学んでいない技術用語やプログラミング言語が使われていることもあるでしょう。本学はそうした場合に備えて、授業では学習できないスキルについても、eラーニングを通じて基本的なことを学べるようにしていますが、分からないことを素直に伝え現場で教えてもらうことも学生の主体的な取り組みだと考えます。尾﨑さんはいかがでしたか。実習は大変でした?
尾﨑 さん
大変でした。2年次の「臨地実務実習1」ではシステム開発会社で150時間、3年次の「2」では主にウェブサイトを構築する会社で450時間の実習を受けました。600時間の現場経験を通して、就職する前に、労働とは何かを自分なりにじっくりと考える機会を得られたことは、貴重な経験だったと思います。一方で回り道をしてしまったという、心残りな面も……。
向 学部長 星野 副編集長
!? -
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尾﨑 さん
2年次にAI・データサイエンティストコースを選んだこともあって、「臨地実務実習1」で通ったシステム開発会社では、興味があると思っていたデータの分析・解析に取り組みました。ところが実際にやってみると、事前の思いに反して仕事としての面白さを感じられず、それらは自分に向いていないと感じました。実習が設けられている本来の意図とは違ってしまい、いまでも2年次の150時間を無駄にしてしまったと思っています。
向 学部長
実際の職場を経験して、自分の得手不得手や向き不向きに気づけたということですね。であれば、まったく“無駄”でも“回り道”でもありません。それどころか尾﨑さんの「臨地実務実習1」は、企業で実務を体験してもらうねらいの一つを達成したといえます。
星野 副編集長
私もそうだと思います。いまは在学中の就業体験が推奨されていて、専門職大学の600時間に比べれば少ない時間ながら、インターンシップをカリキュラムに取り込む大学が増えています。学生がキャリアを展望したり、キャリア形成の軸を設定したりするきっかけになることが期待できるからです。 -
向 学部長
世の中には、やってみなければ分からないことがたくさんあります。仕事選び、職業選択も同じ。就職活動をして入社してから、自分の向き不向きに気づくより良かったのではないでしょうか。
尾﨑 さん
確かに、将来の選択肢に関わる体験でした。
向 学部長
キャリア形成の分野での専門的な言い方では、「キャリアの展望化」と「キャリアの焦点化」といいます。「展望化」とは、目指す将来像を視野を広げて設定し行動計画を立てること。「焦点化」とは、自分の価値観を自覚したうえで、それにふさわしい自己実現に向けて行動すること。変化の激しい時代では、自分の価値観を明確化して長期的に人生を考える「焦点化」が重要とされ、そこには「これは違う」ということの明確化が欠かせません。長期的に働ける企業を選ぶためにも「臨地実務実習」での尾﨑さんの気づきは、教育として意図していることなのです。 -
星野 副編集長
当社の調査では、年次の浅い段階で就業体験をした学生は、その後何のために学ぶのかという目的意識が明確化され、学びの質が高まることが明らかになっています。その調査結果と照らし合わせると、2年次と3年次に「臨地実務実習」を設定しているカリキュラムは魅力的に感じました。
向 学部長
専門職大学のカリキュラムは、実務家育成を目的としているため、一般的な大学とは異なります。そうした大学の先生方からは「向先生のところのカリキュラムはまねできない」と言われます。そのカリキュラムの特徴として、縛りが緩やかなコース制を敷いていることも挙げられます。
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CROSS TALK 03
興味の広がりや変化を
吸収できるよう設計した
6つのコース制
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向 学部長
情報学部のカリキュラムは、6つのコースを設けています。6学科ではないのは、コースを学びのガイドラインとして機能させたいから。そのため学ぶなかで興味が湧けば、他コースの科目も履修できるように縛りを緩くした設計をしています。
尾﨑 さん
私も2年次にAI・データサイエンティストコースを選択しましたが、クラウドに関心が向いたため、それ関連の科目も履修しました。その科目がどのコースのものかは、意識していなかったように思います。 -
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向 学部長
情報分野は、職種がたくさんあります。しかも、たとえ望んだ会社に就職できたとしても、入社してすぐに「これこそ私の仕事だ」と心底思える仕事に就けるわけではありません。尾﨑さんも、入社3年目にしてさまざまな仕事を経験してきているんですよね。
尾﨑 さん
入社1年目はソーシャルゲームの運用を担当し、ゲームのイベント施策の開発を行いました。2年目は新作や既存のゲームのシステム構築や課題解決に取り組みました。そして3年目はAIを使った社内システムの開発と運用に携わるのと並行して、会社の技術ブランディングやエンジニアの成長のための技術広報としても活動しています。 -
星野 副編集長
自身で望んで、さまざまな仕事を経験しているのですか。
尾﨑 さん
「やってみるか」と声をかけられたら、「NO」と返事しないようにした結果です。入社3年目なので、それは当たり前のことだと思っていたら、上司からは「強みである」と評され、びっくりしました。
星野 副編集長
「NO」を言わずに引き受けたとしても、基礎的な技術や汎用的な能力がなければ対応できないですよね。
向 学部長
その点は尾﨑さん個人のキャラクターや能力による面もあると思いますが、情報学部のカリキュラムも情報分野で活躍するための基礎技術と、職業人としての汎用的能力の育成を重視しており、基礎から積み上げ、いまは2段目にいます。3段目はどの分野を学ぶかを選べるように設計していますし、その選択を教職員が相談に乗れる態勢を築いています。 -
星野 副編集長
生成AIの活用はさまざまな仕事の前提になり、企業もそれを使いこなしてもらわなければ困るというスタンスです。最先端とされた技術が半年後には古くなる時代、企業が求めるのも、自分の専門に閉じこもることなく、更新された技術や知識を活かして新たなことにチャレンジしたり、課題を発見して率先して解決に挑んだりすることだと思います。
尾﨑 さん
大学生活はモラトリアムと聞いていたので、ゆとりのある4年間を過ごせると思っていました。しかし振り返ると、想像しているよりも短かったです。ですから高校の段階でテック系やエンジニア系の仕事に興味があるのなら、実務に直結する専門職大学の情報学部で学ぶことはお勧めしたい選択です。
星野 副編集長
昔に比べれば、学生にとって将来の選択肢は確実に増えていると思いますし、多様な選択肢を知る情報も手軽に入手できる時代になりました。情報が増えた分、不安も募り、失敗したくないと考える傾向が強まっています。しかし、失敗をして分かることがあるのも事実。その点で情報分野に進みたい高校生であれば、その分野での失敗が許される環境で情報関連の専門職を目指せる4年間は、貴重ですね。
向 学部長
学生ファーストは、情報学部の教員が共有するモットーです。今回聞かせていただいた卒業生の声や外部の視点を活かし、これからも実務家育成の教育を改革します。
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